表題番号:2017B-037 日付:2018/04/06
研究課題債権法改正が金融実務に与える影響に関する日仏比較法研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 大学院法務研究科 准教授 白石 大
研究成果概要
本研究は,金融実務に大きな影響を及ぼす改正債権法の施行に先立ち,これに対する理論的・実務的準備を整えるべく,一足先に実現したフランス債務法改正を比較の対象として,金融法務に関わりのある諸制度の新たな規律を検討するとともに,改正が金融実務に与える影響とその対応策を探ることを目的とするものである。
2017年度は,債権譲渡と保証に関して研究を進めた。債権譲渡に関しては,譲渡制限特約に関する改正法の新たな規律が債権譲渡の促進につながるかどうかをフランス法と比較して検討し,わが国でもより譲渡促進的な特別法を制定する必要性を示唆した。保証に関しては,保証意思の明確性を確保するための新ルールを分析するとともに,経営者保証人に関して,フランス法も参照しつつ保護の必要性を検討した。