表題番号:2017B-007 日付:2018/04/09
研究課題自省的な社会の憲法秩序を構想する--表現の自由の視点から
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 教授 川岸 令和
研究成果概要
 本研究は、情報の豊富で自由な流通がもたらす討議され熟慮された意見が公共の意思決定の基礎とされる自省的な社会の憲法秩序を理論的かつ実践的に構想することを目的としている。まずプレスの自由について、比較憲法的な考察を進めた。インターネット時代には専門家としてのジャーナリストのあり方を探求することが必須となる。次にヘイトスピーチ規制については、刑罰による規制よりも対抗言論方式の政策の実施を検討すべきとの考えに至り、その具体化を進めているところである。さらに、自省的な社会の構成には、多数決主義的でない意思決定過程の確保も重要であり、そのひとつの経路として違憲審査制があり、その観点から検討を開始した。