表題番号:2017B-004 日付:2018/04/09
研究課題ドイツ語心態詞と日本語終助詞を含む発話における発話意図と音声特徴について
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 教授 生駒 美喜
研究成果概要

 本研究では、共通の発話意図を示すドイツ語心態詞を含む発話と日本語の終助詞を含む発話において、言語に共通する音声特徴および固有の音声特徴が見られるかを明らかにするため、ドイツ語の心態詞schon および日本語の終助詞「よ」に着目し、「確信」「留保付肯定」「反論」の3つの発話意図に沿った状況下での母語話者による発話を音響分析した。分析の結果、「反論」の意図の発話で持続時間が伸長する点で、日本語とドイツ語に共通の特徴が見られた。一方、ドイツ語では基本周波数のピーク値が低くなるが、日本語の発話ではピーク値が高くなるという個別の特徴が見られた。今後は「反論」以外の状況の発話についてより詳細な分析を行いたい。