表題番号:2016S-137 日付:2017/04/06
研究課題胃の拡張がグレリンの分泌動態に及ぼす影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 准教授 宮下 政司
研究成果概要

若年男性を対象に、異なる量の2つの飲料(低質量試行高質量試行)摂取後の消化管の動態を調べるために超音波診断装置を用いて胃幽門部断面積の計測をおこなった。その結果、胃幽門部断面積は高質量試行において低質量試行と比較して有意に高い値を示した。また、主観的な満腹感は高質量試行において上昇し、甘味・塩味への欲求は減少したものの、自由摂取の食事量調査におけるエネルギー摂取量は高質量試行において有意に高い値を示した。2時間中の胃収縮回数は高質量試行にて有意に高い値を示した。血糖、中性脂肪、遊離脂肪酸においては試行間に差は見られなかった。本研究より高質量の飲水後は、低質量の飲水後と比較して胃幽門部断面積が増加し、一時的に主観的な食欲が低下することが明らかとなった。しかし、高質量の飲水後は胃収縮回数が増加し、飲水2時間後のエネルギー摂取量の増加に繋がる可能性が示唆された。