表題番号:2016S-135 日付:2017/02/17
研究課題三次元培養人工骨格筋組織を用いた糖取り込み機構の解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 教授 秋本 崇之
研究成果概要
最近,骨格筋におけるイベントが筋局所だけでなく全身の代謝調節に係っている事が明らかになるとともに,筋機能の維持が近年大きな問題になっているメタボリックシンドローム等の代謝性疾患を防ぐ手段となり得る事が明らかになってきた.特に,骨格筋は最大の血糖処理器官であり,糖のみならず脂質代謝にも重要な働きをしていることから,骨格筋におけるインスリン作用の不全,すなわちインスリン抵抗性は糖尿病をはじめとする多くの生活習慣病の発症基盤となっていると考えられる.本研究では,骨格筋組織の糖取り込み機構について解析するために,まず組織工学技術を応用した筋組織の三次元培養法を確立を試みた.その結果,脱細胞化ブダ大動脈を人工腱として利用し,コラーゲンゲルを基質とした筋芽細胞の三次元培養によって,in vitroで人工筋組織を作製する事に成功した.今後は,作製中の蛍光プローブを用いて,人工筋組織での糖取り込みを観察する.