表題番号:2016S-085 日付:2017/03/01
研究課題マルチアレーン・アセン化合物のプログラム合成法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 山口 潤一郎
研究成果概要
芳香族化合物群は、機能性分子における最重要骨格のひとつである。特にアリール基で置換された芳香族化合物群は、光電子機能性材料や生体機能性材料に頻繁に見られる。導入するアリール基の性質に起因して分子全体の構造あるいは電子的性質は大きく変化するため、分子の機能を発現する上でアリール基は重要な役割を担っている。そのため、アリール基を芳香族化合物に自在に導入することが出来れば、分子の機能を自在に操ることが可能となる。
我々は既にチオフェンやチアゾールが有するC–H結合を望みの位置かつ望みの様式でアリール基に変換することで、アリール化された5員環芳香族ヘテロ環の自在合成を可能としてた。また、得られた5員環からの環変換反応によりアリール基がすべて異なるヘキサアリールベンゼン、ヘキサアリールピリジンの合成を達成してた。さらに、アリール化された5員環ヘテロ芳香族化合物の環変換反応により、マルチアリール化アセン・ヘテロールの自在合成法を開発した。