表題番号:2016K-352 日付:2017/02/28
研究課題インド・チェンナイにおける土器づくり民族誌の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 齋藤 正憲
研究成果概要

インド・チェンナイにおける土器づくり民族誌の調査研究を計画した本研究であったが、現地調査の実施時期(8)が決定されたことを受けて、調査地をニューデリー及びその近郊へと変更した。降雨を避けるためである。
 2016 8月、インド・ニューデリーおよびその近郊(ハリアナ県)において、土器づくりにかんする民族誌調査を実施した。インドでは現在においても土器づくりが盛んであり、首都ニューデリーにおいても、いくつもの工房群が操業しているようである。本調査で は、ウットム・ナガル、パルジャパティ・コロニーにおける土器群を取材した。同地では、土器づくりカースト(クマール)が多く居住し、主としてロクロに よって土器を成形し、主に昇焔式窯に依拠して焼成していた。他方、隣県・ハリアナのジャジャル村、チャウニ地区における土器づくりについても、観察することができた。基本的な技術およびその構成には目立った違いは観察されなかったが、後者・チャウニでは、窯焼成に並んで、覆い焼きに拠る焼成技術が色濃く残 されており、とくに関心を惹いた。