表題番号:2016K-327
日付:2017/03/31
研究課題国際連盟再考―国際機構史構築へ向けて
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 国際学術院 大学院アジア太平洋研究科 | 教授 | 篠原 初枝 |
(連携研究者) | 国際学術院 | 教授 | 篠原初枝 |
- 研究成果概要
- 国際連盟の研究について、安達峰一郎という日本の外交官であり、国際連盟の理事会で活躍し、その後常設国際司法裁判所の所長となった人物についての研究を深めた。安達は、戦前の日本が生んだ国債は外交官として活躍していたがこれまであまり研究されてこなかった。安達を多面的に掘り下げるということで、国際法および国際政治の研究者が集まり、安達をとりまく時代状況や国際法上の議論を探求した。筆者は、安達の国際連盟理事会における活躍に焦点をあて、少数民族問題という当時のヨーロッパにおいて重要な課題を安達がどのように処理したかを、国際連盟の文書から分析した。安達は、法的な知識を基礎としつつ、理事会の議論では、当意即妙に応じるなど、連盟理事会において高く評価されていたことがわかった。また、理事会においては、国際連盟特有の「報告者」が制度的にいかに重要であるかも明らかにした。