表題番号:2016K-248 日付:2017/03/16
研究課題利用しやすい構造を有する準線形サポートベクターマシンの高速化に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 古月 敬之
研究成果概要
 準線形サポートベクターマシン(SVM)では、問題毎に最適なカーネルを機械学習により構築を行っているが、従来のSVMと同じように訓練では、O(n^3)の計算量とO(n^2)の保存空間が必要であり、訓練データが増えると、訓練するための計算量と保存空間が膨大となり、小規模な訓練データを持つ問題へ適用しかできないという課題がある。準線形SVMを大規模な訓練データを有する問題、いわゆるビッグデータ問題に適用できるようにするため、訓練方法の改良が必要となる。そこで、本研究では、1) 準線形SVMの訓練問題を最小包含球(Minimum Enclosing Ball: MEB)を求める問題に変換し、効率的な近似アルゴリズムでMEBを求めることによって、準線形SVMの訓練を高速化すること;2) 逐次最小問題最適化法(Sequential Minimal Optimization: SMO)を利用したMEB求める効率的なアルゴリズムを開発し、メモリー空間が膨大となる問題を解決することを目指している。今年度では、前年度の基本構成の続き、「Active Setの導入」と「2次微分情報の利用」で、より効率的な逐次最小問題最適化法(SMO)の開発の試みをした。