表題番号:2016K-224 日付:2017/04/10
研究課題腎臓を模倣した膜晶析装置を用いた尿路結石の発生機構の分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 講師 小堀 深
研究成果概要

 尿路結石症は、尿路に生体内分泌物の成分が固まった無機硬質結石が生じる疾患である。既往研究により、主成分がシュウ酸カルシウムであること、結石形成の抑制物質がクエン酸イオンであること等が知られている。本研究では、工学的な視点から定量的な評価を行うため、腎臓での尿濃縮を膜濃縮晶析法により再現し、クエン酸イオン添加量および濃縮度を変化させ、クエン酸イオンが結石形成に及ぼす影響を検討した。クエン酸イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで定量することにより、結晶生成時の母液濃度と結晶形状および個数や粒径分布の関係を詳細に検討した。その際、カルシウムイオンの濃度にも結晶形成が強く影響を受けていることが示唆された。