表題番号:2016K-215 日付:2017/03/29
研究課題観測による量子系制御と量子情報技術への展開
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 湯浅 一哉
研究成果概要
「量子観測」をキーワードに量子情報技術に関わる話題,特に「量子系制御」と「量子計測」に取り組み,次の成果を得た.
■観測や緩和過程で量子系に対する制御性を向上させる可能性を追究し,緩和過程によってデコヒーレンスの影響を遮断しつつ完全可制御も達成できる興味深い例を提示した.この成果は論文誌の“Editors’ Suggestion”に選ばれた.
■プローブと補助系とのエンタングルメントを利用する量子計測の可能性を検討し,必ずしもエンタングルメントが有用ではないことを明らかにした.
■計測対象をリング干渉計に組み込むことでプローブ過程に生じる量子干渉効果によって計測精度を向上できることを明らかにした.