表題番号:2016K-210
日付:2017/04/03
研究課題新規不斉含 NHC 二座配位子の設計と合成
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 先進理工学部 | 教授 | 中田 雅久 |
- 研究成果概要
- 含窒素複素環カルベン(NHC)とオキサゾリンをベンゼン環で架橋し、中心金属に対し空間的に近づけて二座で配位させることで、効果的な不斉場を構築できると考えた。この配位子のパラジウム(II)錯体は、市販の化合物から4工程で合成できた。この錯体を用いた触媒的不斉Michael反応において、所望の付加体を最高74% eeで得た。不斉収率が中程度であるのは、オキサゾリン上の置換基がパラジウム上のヨウ素と立体反発を起こし、触媒中心側に置換基が向かない立体配座となることが原因であるとX線結晶構造解析の結果から推測した。この結果をもとに、不斉NHC二座配位子のさらなる改良を進めている。