表題番号:2016K-206 日付:2017/04/10
研究課題ラマン分光法による高分子イオン液体トランジスタのキャリア解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 古川 行夫
研究成果概要
イオン液体をゲートとするトランジスターは,高濃度までドーピングレベルを制御できるドーピング法である.本研究では,イオン液体トランジスター配置でPBTTT-C16やMEH-PPVなどの共役高分子をドーピングし,ラマン分光法でキャリヤー(正ポーラロンまたは正バイポーラロン)を同定し,電気化学的方法により,ドーピングレベル,電気伝導率,キャリヤーの移動度を求めた.MEH-PPVでは生成したキャリヤーは正ポーラロンであったが,PBTTT-C16では低いドーピングレベルから正バイポーラロンが生成する特異な性質をもつことが分かった.正バイポーラロンの移動度は,2.8%/パイ電子のドーピングレベルで,3.9 cm2/V sと高い値が得られた.