表題番号:2016K-111 日付:2017/03/30
研究課題古代日本語述語体系の動態的把握-現実/非現実概念の再考-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 仁科 明
研究成果概要

1)上代の「べし」の述語体系への位置づけを明確化すべく、検討を行い、論文を公表した。「べし」はepistemic modalityに関わるように見える用法と、deontic modalityroot modalityに関わるように見える用法を持つ。このことを説明できる道具立てを求めて、基本概念の検討も行った。

2)これまで公表してきた動詞基本形に関する理解に基づき、基本形について従属節を構成する「と」について検討を行い、その一部について発表を行った。

3)希望・願望は、非現実事態の表現としても理解出来る。このような考えにもとづき、上代語の希望・願望終助詞の調査も行い、その一部について研究会で発表を行った。関連して、その他の助詞に関しても理解を深めた。