表題番号:2016K-089 日付:2017/04/05
研究課題18~19世紀ドイツにおける学術文芸誌の社会的機能の考察
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 クラヴィッター アルネ
研究成果概要

本研究は、歴史的コンテクストにおいて文芸誌の意義を明らかにしようとするものである。すでに初期啓蒙期には、定期刊行物としての文芸誌という形で、文芸とその批評のための独自のメディアが発達を見せた。それは次第に影響力と影響範囲を増していき、19世紀に入る頃には繁栄期を迎えた。これら文芸誌の公論形成の機能に対して、東独では、地下出版文芸誌が、政治的理由から公式には出版を認められなかった作家たちにプラットフォームを提供した。この意味で、東ドイツでの地下出版された文芸系定期刊行物は、一種の「公共性の島」であり、これは、国家によって管理された文化政策との関係では、「ヘテロトピア」と称することができる。