表題番号:2016K-088 日付:2017/02/16
研究課題高齢者差別(エイジズム)に関する国際比較のための多文化イデオロギー尺度の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 福川 康之
研究成果概要
 本研究では,インターグループ・イデオロギー尺度(IIM)の日本語版(IIM-J)を作成し,信頼性と妥当性の検証を行った. オリジナル版IIM(英語)を邦訳したIIM-Jを用いて大学生に調査を行った.データを分析したところ,オリジナル版と同一の3因子構造が妥当と判断された(第1因子:カラーブラインドネス,第2因子:ポリカルチュラリズム,第3因子:マルチカルチュラリズム).各因子の信頼性は高かった. ポリカルチュラリズムは,社会的支配志向と外国人との社会的距離との負の相関と,異文化受容態度との正の相関が認められた.マルチカルチュラリズムは,外国人との社会的距離との負の相関が認められた.カラーブラインドネスはどの変数とも無相関であった. 本研究から,IIM-Jがオリジナル版と同一の因子構造をもち,信頼性と妥当性も高い尺度であることが確認された.