表題番号:2016K-063 日付:2017/04/01
研究課題実証主義的家族-ベルティヨン家と19世紀末フランスにおける実証主義の具体的展開
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 准教授 橋本 一径
研究成果概要
本研究は、①19世紀末フランスにおける実証主義の展開の思想史的研究、および②ベルティヨン家についての伝記的研究の二点を主たる目的とした、三年間の長期研究の一部である。最終年度となる本年度は、①に関して、身体を思想史的に捉え直す研究を、学術雑誌への連載の形で継続的に発表した。②に関して、アルフォンス・ベルティヨンが深く関わった写真技術についての歴史研究を手がかりに、西洋思想史の中に写真を位置づけ直す研究に着手した。「フェティシズム」概念を思想史的に研究することによって、①と②の研究を有機的に統合することが可能になるという着想を得て、今後の研究への土台を築くことができた。