表題番号:2016K-027 日付:2017/04/08
研究課題知的障害・発達障害少年の学校卒業後の就労支援システムの現状と課題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 教授 石川 正興
研究成果概要



本研究では、中津少年学院と美祢社会復帰促進センターの視察及び聞き取り調査を実施し、以下の知見を得た。


①少年院では、新少年院法施行後、知的障害・発達障害少年に対する処遇が充実化しつつあるが、出院後の受け皿となる就労先確保には困難を抱えている。


②社会復帰促進センターでは、若年成人受刑者の矯正処遇に力を入れており、その取組みは少年法適用年齢見直しとの関係で示唆に富む。


③上記の非行少年や若年成人犯罪者の社会復帰には、福祉との連結以上に、就労を通して社会に参加し、可能な限り経済的・精神的に自立していくことも重要になる。少年院における「職業指導」や刑務所における「外部通勤作業」を活用した就労能力の向上、「矯正就労支援センター」や「職親プロジェクト」を活用した就労機会の提供、ソーシャルファームの整備等による就労の場の拡大などが求められる。