表題番号:2016K-005 日付:2017/04/10
研究課題省エネ行動における非価格要因の経済分析:構造アプローチと実験アプローチの融合
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 教授 有村 俊秀
(連携研究者) 商学学術院 教授 片山東
研究成果概要

本研究では、家計のミクロデータを用いて、家計部門の省エネルギー促進策を分析した。分析対象としては、エアコンの夏季28度設定、冬20度設定を用いた。特に、ピア効果(友人が行うから自分も行う)が省エネ行動を促進するかに着目した。従来研究ではピア効果の変数の内生性を考慮せずに分析されてきたため、効果が過大推定されている可能性があった。本研究では、友人が行動すれば、自分行動を実施するというナッシュ均衡の理論モデルを取り入れて構造推定を実施した。その結果、従来研究では、推定結果が過大になっていることが確認された。サーベイ調査を用いた省エネのピア効果分析には、内生性を考慮した推定が必要であることが確認された。