表題番号:2016B-304 日付:2017/04/08
研究課題墳墓画像による五胡十六国・北魏時代の中国西部社会の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 三崎 良章
研究成果概要
  本研究は画像磚等の墳墓画像を主要な資料として、五胡十六国・北魏時代の中国西部地域の社会の実態を明らかにすることを目的とした。
 甘粛省高台県博物館所蔵の苦水口1号墓・2号墓にから出土した画像磚に描かれた「塢」の画像を手がかりに、他の地域の同様な画像加えた33件を整理・分析した結果、「塢」についての一定の見通しを得ることができた。すなわち、3~4世紀の嘉峪関・酒泉・高台においては、「塢」は漢族有力者の防御機能を有する住居であり、それは非漢族と共存し、戦乱が多発した当該地域の社会状況を反映している。そうした「塢」は、従来指摘されてきた中原の「塢」とは異なるものである。