表題番号:2016B-238 日付:2017/03/24
研究課題農産品由来成分の抗加齢機能性評価およびその作用機序解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 千葉 卓哉
研究成果概要
 カロリー制限(CR)は、実験動物の老化を遅らせ、寿命を延長させる最も確実な介入方法である。その抗老化作用には、摂食促進の作用を持つニューロペプチドY (NPY)の発現亢進が重要であり、NPYの活性化がCRを行った際の体内シグナル伝達を模倣、または増幅可能なことが示唆されている。そこで本研究では、NPY発現亢進作用が知られている六君子湯に着目し、マウスに六君子湯を混ぜた餌を投与し、酸化ストレスに対する耐性および生体応答を解析した。
 その結果、六君子湯がNPYの発現亢進を介し、肝臓ではCRの(1)抗酸化能を上昇させる効果、(2)酸化ストレスに応答し細胞周期を停止させる効果、(3)アポトーシスを誘導する効果、(4)ミトコンドリア機能を改善する効果を模倣または増幅可能なことが示唆された。