表題番号:2016B-211 日付:2017/04/10
研究課題合意形成型デモクラシーから多数決型デモクラシーへの移行に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 池谷 知明
研究成果概要
 イタリア政治制度改革、とくに完全な二院制の見直しに関する憲法改正に焦点を当てて、研究を行った。
 憲法改正案の中心は「決められない政治」の象徴と思われた完全な二院制を見直しにあった。上院の権限を縮小し、同院議員の公選を止め、市長等を議員とする地方代表機関化しようとするものであった。こうした制度改革は、合意形成型デモクラシーから多数決型デモクラシーへの移行と捉えられる。
 本研究では、憲法改正案を精査するとともに、制度改革をめざす論理について検討し、そうした論理を多数決型デモクラシー理論に即して考察した。また、2016年12月4日に行われた憲法改正国民投票についても分析を行った。