表題番号:2016B-210 日付:2017/04/06
研究課題緩和ケアを導入した高齢者コミュニティの日本型モデルの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 久塚 純一
(連携研究者) 社会科学総合学術院 教授 早田宰
研究成果概要

この研究は、一般高齢者が、哲学的に自己の内面と向き合うための「社会的に支えるしくみ」、「制度」、および「その担い手のあり方」について考察し、日本型の社会システムのモデルを構築することを目的とするものである。

久塚は、おもに、福岡県内での「緩和ケア」についてのヒアリングを、医師会、労働組合、福祉関係専門職を対象に実施した。早田は、ケーススタディを東日本大震災で被災した岩手県沿岸部(田野畑村)でおこなった。ケーススタディの対象地域は総合病院が存在せず、かつ201612月には診療所が無医村になるなど医療福祉環境の条件不利な地域である。

 結果として得られたことは、地域社会の課題の重要な原因が「情報が不足していること」と関係しており、それが「企画の取り組み不足」を招き、さらに「若い人が少ない」結果を招いているということである。以上により日本の農山村地域におけるスピリチュアルケアは、医療機関、専門職のみならず、産業地域社会や小地域のネットワーク構造を踏まえて、産業団体、教育団体、ボランティア、NPOセクターなどを含めたケアの提供主体と役割分担を総合的に検討をおこなう必要があることが示唆された。