表題番号:2016B-197 日付:2017/04/12
研究課題神経活動による神経細胞とグリアの細胞内熱産生
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 井上 貴文
(連携研究者) 理工学術院 教授 武岡 真司
研究成果概要
脳の熱産生の主体である神経細胞やグリア細胞個々の熱産生の実体はよくわかっていない。本研究はこれまで手がついていなかった、脳内部の熱産生の理解を、細胞あるいは細胞内局所レベルでの温度計測によって深め、脳内の熱動態およびその病態理解への基礎的知見を得ることを目的とした。蛍光寿命変化を温度の指標として用いることを検討した。Rhodamine Bはミトコンドリアの状態により脂質膜の内外に局在を変化させることが知られていた。蛍光寿命変化は局在の変化に影響を受けないと予想したが、脂質中と水相では温度による蛍光寿命特性が大きく異なることが判明した。また、ポリマー被包温度プローブは粒子径がホールセル・パッチクランプ法で細胞に導入するには大きすぎることが判明し、現在粒子径の小さいポリマー被覆温度プローブの作製を検討している。