表題番号:2016B-179 日付:2017/03/31
研究課題ヘテロ元素を含む非平面π共役系縮合多環化合物群の創製
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 柴田 高範
研究成果概要

 窒素を含む七員環化合物であるアゼピンに2つのベンゼン環が縮環したジベンゾアゼピンは、多くの医薬品の部分骨格として知られている重要な構造である。我々は、原子効率が高い環化異性化に着目し、ジベンゾアゼピン誘導体の合成を試みた。七員環を構築するためには、進行し易い6-exo-dig型環化ではなく、7-endo-dig型環化を選択的に進行させるため、基質の剛直性と高い求核性を期待しカルバゾール骨格を含む基質を反応に用い検討を行った。その結果、金触媒存在下、所望の7-endo-dig型の環化異性化が選択的に進行し、目的の置換ジベンザゼピン誘導体を高収率で得ることができた。