表題番号:2016B-151 日付:2017/04/08
研究課題高性能鋼を活用したハイブリッド構造制震区間の導入による軸力変動鋼部材の耐震性向上
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 小野 潔
(連携研究者) 建設工学専攻 修士1年 相澤宏行
研究成果概要

 著者らの既往の研究で,鋼製橋脚の縦リブに低強度の鋼材,フランジ・ウェブに高強度の鋼材を用いたハイブリッド構造とすることで,鋼部材の耐力の上昇を抑え,変形能を向上させる性能を実現可能あることを明らかにしている.橋梁用の新鋼材SBHSを使用したハイブリッド構造を考える場合,自由突出板である縦リブとしてSBHSの中で最も低強度のSBHS400を使用した場合が,この性能を得られる可能性が高いと考えられる.
 本研究では,SBHS400を使用したハイブリッド構造の縦リブの耐荷性能に関する情報を得るため,SBHS400を使用した自由突出板の耐荷力試験を実施した.その結果,SHS400を使用した自由突出板の耐荷力は,既往の自由突出板の耐荷力曲線で評価できる可能性があることが判明した.しかし,SBHS400を使用した自由突出板の耐荷力に関する情報は従来鋼と比較して少なく,今後も情報を蓄積していくことが必要である.