表題番号:2016B-124 日付:
研究課題ネットワークデータ処理のためのスパースモデリングの拡張と数理基盤の構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 松嶋 敏泰
研究成果概要
スパースモデリングによるビッグデータ解析の研究は多くの成果を収めているが,その範囲はデータの解析部分がほとんどで,解析に至るまでの収集,蓄積,検索,通信等のネットワークデータの処理プロセス全体についてはほとんど考察されていない.また,解析を中心とした研究では評価基準として解析精度のみに注目した考察で十分であったが,通信量,蓄積量等の効率の評価基準や情報保護,漏洩情報量等の安全性の評価基準を同時に考察することが必要となる.
そこで,本研究では,ネットワークデータの収集,分散蓄積,分散解析の3つの処理プロセスに対して,数理モデルによる問題のモデル化と評価基準の数理的定義を行ない,問題の定式化と解くべき問題を整理した.その後,それらの問題に対して最適なあるいは近似最適なアルゴリズムの構成やその性質の理論的考察を行なった.さらに,アルゴリズムの実装と実験による性能評価を行なった.