表題番号:2016B-120 日付:2017/04/10
研究課題非局所変分問題に関する新手法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 田中 和永
(連携研究者) 理工学研究所 招聘研究員 平田 潤
研究成果概要
非線形楕円型方程式に対する研究を特異摂動問題を中心に研究を行った. その際, 非局所問題への対応を意識し, 局所問題と非局所問題を統一的に扱う理論の構築を目指し, 従来扱うことのできなかった磁場を伴う非線形シュレディンガー方程式および対数的非線形性を持つ非線形シュレディンガー方程式を扱った.

特に磁場を伴う非線形シュレディンガー方程式に対しては, 特異摂動問題での設定の下で, ポテンシャルウェル内に凝集する解の多重度を示した. また対数的非線形性を持つ非線性シュレディンガー方程式に対しては空間周期的なポテンシャルを持つものを考え, multi-bump 解の存在を示した. 

さらに臨界点理論における Clark の定理に対して, その臨界点集合の構造に関する Kajikiya および Liu-Wang の結果を改良することに成功した.