表題番号:2016B-101 日付:2017/02/27
研究課題ファミリービジネスの経営戦略、経営管理の特徴に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 大学院経営管理研究科 教授 淺羽 茂
研究成果概要

「ファミリービジネスの経営戦略、経営管理の特徴」として、2つの点について、ファミリー企業と非ファミリー企業との比較を行った。1つは、医薬品産業におけるライフサイクルマネジメント(LCM)施策について分析した。その結果、ファミリー企業の方がLCM施策をとりやすく、その施策がより大きな売上増をもたらすことがわかった。また、LCMの施策を打つタイミングが遅かくても、営業力が弱くても、ファミリー企業の場合は、LCMを実施すると売上を増大させることがわかった。これらの結果は、ファミリー企業が非ファミリー企業よりもLCM施策に対して積極的であることを示唆している。

 もう1つはマネジメント・プラクティス(MP)について、日本企業に対するMPデータを用いて分析した。その結果、創業家が所有はするが経営を行っていないファミリー企業は非ファミリー企業よりも優れたMPをとっているのに対し、他の種類のファミリー企業は非ファミリー企業と同程度のMPをとっていることがわかった。さらに、経営者所有はMPに対して負の影響を及ぼすこともわかった。この結果は、社会的情緒資産の維持がファミリー企業の特徴の源泉とする考え方と整合的である。