表題番号:2016B-066 日付:2017/04/03
研究課題近世日本のキリシタンと異文化交流
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 大橋 幸泰
研究成果概要
 本研究は、前近代の異文化交流の実態とその歴史的意味を考えることを意図して科研費申請を目指す、予備研究を企図するものである。その材料として想定しているのが、近世日本の国家・社会に大きな影響を与えたキリシタンをめぐる動向と、キリシタン関連の書籍全般である。この特定課題では、この共同研究における筆者個人の予備研究として進めた。とりわけ、新井白石の『西洋紀聞』をめぐる問題について一定の成果があった。当時のキリシタン/「切支丹」観を一定程度修正した白石の『西洋紀聞』の記述の意義とともに、幕府実力者であった白石でさえも覆せないほど、キリシタン禁制は近世秩序を維持するうえで不可欠な政策であったことが確認できた。