表題番号:2016A-035 日付:2017/04/03
研究課題紙とマイクロファイバーの重層基材からなる自律駆動型灌流培養システムによる組織構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 武田 直也
研究成果概要

 本研究では、紙とゼラチンファイバーからなる重層化細胞培養足場を基盤とし、紙の毛細管現象を培養液の自律的な駆動力に利用すると共にサイフォン原理を組み合わせて連続的な送液が可能である、これまでにないシンプルで大面積かつ開放系での細胞培養場を有する新たな自律駆動型の灌流培養システムを開発した。さらに、血管内皮細胞単独ならびに血管内皮細胞と異種細胞との灌流共培養を行った。その結果、静置培養との比較において、血管内皮細胞が流れに応答して挙動を顕著に変化させることを見出した。これより、本灌流培養システムが、血管組織構築に有効なシェアストレスを効果的に負荷できることを示した。