表題番号:2016A-020 日付:2017/04/05
研究課題繰り返し荷重を受ける層間高靭性化厚肉CFRP積層板の特性評価
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 川田 宏之
(連携研究者) 機械科学・航空学科 准教授(任期付き) 細井厚志
研究成果概要

 本研究では層間高靭性化CFRP積層板(T800S/3900-2B)の面外方向(Z方向)疲労特性に与える応力比の影響を評価するため,複数の応力比条件(-1, -3-6)にてZ方向疲労試験を実施し,圧縮荷重が積層板のZ方向疲労寿命に与える影響の調査を行った.その結果,応力比が小さくなるにつれて疲労寿命も低下していることから,負荷される圧縮荷重の大きさが疲労寿命に影響を与えることが明らかとなった.損傷観察により,圧縮荷重の増加に伴い繊維/母材樹脂界面でのはく離は促進されるが,破壊形態に変化は与えないことが示唆された.有限要素解析により算出された面外方向応力と修正H-kモデルを用いることで疲労寿命に与える圧縮荷重の影響を定量的に評価し,等寿命線図による疲労寿命予測を行った.