表題番号:2016A-011 日付:2017/04/04
研究課題多属性意思決定の微視的過程追跡調査研究とその応用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 竹村 和久
研究成果概要
本研究では、社会状況における人々の意思決定過程の微視的分析をするための方法論の開発と、その方法論を用いた基礎研究ならびに実務的な応用研究を行うことを目的とした。ここで意思決定過程の微視的分析とは、空間的、時間的に極めて小さいレベルにおいて、多次元的な観点から時系列的に分析することを言う。まず、第一の目的では、社会的状況における人々の意思決定の微視的過程を明らかにするための方法論の改良と開発を行った。そのために、公理論的数理モデル、計量的モデルの観点から整備して、つぎに実証的な方法論、すなわち眼球運動解析、情報モニタリング法、プロトコル法などの過程追跡技法の改良を行った。つぎに、第二の目的のために、社会的状況における意思決定の微視的過程の公理論的観点および数理計量的な観点からの数理的解析、解析的に導出できない場合の大規模計算機シミュレーション研究などによる理論的分析を通じて、意思決定の数理モデル、計量モデルを開発した。第三の目的のために、社会問題を意思決定の微視的過程の観点からどのように取り上げて、諸問題に関する事例研究と処方の視点を提示することを検討した。これらの研究成果を公表している。