表題番号:2015S-123 日付:2016/03/09
研究課題好熱菌酵素の効率的低温高活性化法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 准教授 赤沼 哲史
研究成果概要
好熱菌酵素の工業利用の推進には、高い安定性を維持したまま、低温活性を向上させるための改変法の開発が課題である。この目的のため、好熱菌と大腸菌酵素のアミノ酸配列を比較し、両者で異なるアミノ酸のうち、活性部位に近いアミノ酸を大腸菌型に置換することによって、効率的に好熱菌酵素の低温活性を改善できるか検証した。計29変異体を作製し、それらの25℃における比活性を測定したところ、10変異体が好熱菌野生型酵素と比べて2倍以上大きい活性を示した。さらに、有益なアミノ酸置換を組み合わせた結果、最大で野生型酵素の14倍の比活性を持つ変異体が得られた。加えて、この変異体の変性温度は85℃と高い耐熱性を維持していた。