表題番号:2015S-082 日付:2016/04/30
研究課題電荷・軌道不安定を持つ遷移金属カルコゲナイドの電子構造
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 溝川 貴司
研究成果概要
層状構造を持つ磁性体である鉄カルコゲナイドFeTe、ビスマスカルコゲナイドCe(O,F)BiS2超伝導体、励起子絶縁体の候補物質として注目されているTa2Ni(Se.S)5、最高性能を持つ熱電材料として注目されているSnSeについて、超高真空中で単結晶を剥離した表面を角度分解光電子分光によって計測した。それぞれの物質についてバンド分散やフェルミ面を精密に計測し、電子物性の起源の解明のために重要な役割を果たす知見が得られた。FeTeについては、反強磁性相で電子状態が不均一となり実空間で特徴的な縞状構造が出現することを発見した。