表題番号:2015S-030 日付:2016/04/09
研究課題地球温暖化将来予測にむけた始新世/漸新世境界における海洋表層・底層水温変動の解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 准教授 守屋 和佳
研究成果概要

 本研究では,古第三紀始新世/漸新世境界(EOT)において,カナダ・ニューファンドランド島沖の深海底堆積物から産出した浮遊性有孔虫化石の炭素・酸素同位体比分析を行い,南極氷床の最初の形成時における海洋環境変動の記録を解析した.酸素同位体比には,EOTの前後において約1.5 ‰の増加が認められ,これは,太平洋におけるこれまでの研究で明らかになっている変化量と同等であった.一方,炭素同位体比についてはETOの前後で約1.0 ‰程度の変化は認められるものの,変動パターンは太平洋とは大きく異なることが明らかになった.