表題番号:2015S-029 日付:2016/02/26
研究課題国語教科書の「定番教材」に関する史的研究-形成過程と読むことの思想史-
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 准教授 幸田 国広
研究成果概要
本研究課題は、国語教科書における「定番教材」の形成過程に関する歴史的研究である。読むことの思想史に関する研究を行った。具体的には「鑑賞」概念の指摘変遷をたどり、1960年代に国語教育における鍵概念が「鑑賞」から「読解」へと移行していく様相を明らかにし、そこに読むことの思想史的転換を見いだした。また、「鑑賞」の時代に国語教科書において教材化されていた文学論の内実を調査し、教科書における「文学」概念がどのようなものであったのかを明らかにした。今後は、「読解指導」の歴史的意義と問題点について、本年度の成果を土台に取り組みたい。