表題番号:2015S-013 日付:2016/04/07
研究課題ヨーロッパの放送の自由の比較研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 助手 波多江 悟史
研究成果概要
本年度は、ヨーロッパの放送の自由の比較研究に関して、特にイタリアの放送の自由を研究した。イタリアの放送の自由は、放送独占が憲法裁判所によって違憲と判断され、商業放送が法律による規制を受けずに導入され、商業放送の肥大化と公共放送の民営化が進行することを、固有の特徴としている。本研究は、各々の時期について、放送が社会、国家、市場といかに関連するのかを、主に憲法判例を素材として、検討した。結論として、イタリアの放送の自由は、国家と市場に対して、放送が社会に帰属することを理念とすることを、明らかにした。今後は、ヨーロッパの放送の自由がいかに総括されるのかを、考察する予定である。