表題番号:2015K-245
日付:2016/04/12
研究課題気候変動下の潜在的食料生産力評価のための簡易モデルの開発
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 教授 | 太田 俊二 |
- 研究成果概要
本研究課題では,人間の生命維持に欠かせない潜在的な食料生産力を簡易的に評価するための植物生産力モデルを開発した。このモデルは,一般気象要素を主な入力値して,生物物理学的,生理生態学的なプロセスにもとづいて植物生産力を推定する。このモデルを検証した結果,温度・水などのストレスに応じて葉の生長を表現することで,気候資源にもとづいて生産力を評価できることを確認した。このモデルで推定された生産力や蒸発散量の季節変動は,さまざまな気候帯で観測された変動とよく一致していた。半乾燥域ではフェノロジーをうまく再現できず生産力の推定誤差が大きくなる場合があったことから,土壌水分が葉の生長に及ぼす影響の表現を中心にモデルの改良が求められる。