表題番号:2015K-213 日付:2016/02/22
研究課題比較解析から迫る亜硝酸酸化細菌Nitrospiraの生態学的ニッチ
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 常田 聡
(連携研究者) 理工学術院 助手 藤谷拓嗣
研究成果概要
排水処理場における亜硝酸酸化は,2種類(lineage I,II)のNitrospiraが役割を担っている。本研究では,排水処理場の活性汚泥から獲得したND1株(lineage I)とNJ1株(lineage II)の生理学的性質を比較することで実環境の生態学的ニッチを考察することを目的とした。まず,ND1株は低濃度のアンモニアでも顕著に阻害を受けることがわかった。そこで,両株の競合試験を行ったところ,アンモニアを含まない系ではND1株が,アンモニアを含む系ではNJ1株が優占化した。以上のことから異なるlineage間の生態学的ニッチにおいてアンモニア濃度が重要な因子であることが示唆された。