表題番号:2015K-196 日付:2016/04/08
研究課題III-V族化合物半導体のキャリアスピンの振舞の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 竹内 淳
研究成果概要

III-V族化合物半導体を用いるスピントロニクス研究では、新デバイスやスピン偏極電子源への応用が期待されている。しかし、スピン緩和時間が調べられた半導体は限られている。本研究では、様々なIII-V族化合物半導体のスピン緩和時間を調べた。その結果、トンネル双量子井戸では、タイプI型とII型ともにスピン緩和時間がトンネル効果の影響を受けることが分かった。また、InGaAs/AlGaAs/AlAsSb結合量子井戸では、高温領域で2種類のスピン緩和過程が働いていることが明らかになった。スピン偏極電子源への応用を目指すGaAs/GaAsP歪補償超格子では、室温で励起光強度を変えても、スピン緩和時間の変化は観測されないことが明らかになった。