表題番号:2015K-194 日付:2016/03/17
研究課題抗リーシュマニア化合物Cristaxenicin Aの合成研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 細川 誠二郎
(連携研究者) 理工学術院 教授 中尾 洋一
研究成果概要

Cristaxenicin Aの母核である、α,β‐不飽和アルデヒドを含む9員環とジヒドロピラン環がトランスに縮環した二環式構造のラセミ合成に成功した。α,β‐不飽和アルデヒドとβ‐メトキシ‐α,β‐不飽和ケトンとの[4+2]環化反応によって、ジヒドロピラン環を合成した。その後、2-ヨード‐1-アルケン側鎖と分子内のアルデヒドとの間でNHKカップリングを行ってトランスに縮環した9員環を構築した。得られた9員環の2級アリルアルコール部を光延転位によって1級アリルアルコールへと変換したのち、酸化反応によってα,β‐不飽和アルデヒドへと導いた。得られたラセミ体の活性を調べたところ、IC50が0.8 mg/mLで抗リーシュマニア活性を示した。