表題番号:2015K-151 日付:2016/03/03
研究課題再使用二段式輸送機の機体/インテークの統合設計および空力性能評価
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 佐藤 哲也
研究成果概要
本研究では、二段式スペースプレーン(TSTO)機に搭載が検討されているロケット複合サイクル(RBCC)エンジンのエジェクタジェットモード作動時と インテーク不始動時におけるインテーク性能と流れ場の様子をRANSによる粘性数値解析を用いて調査した。主流条件としては、離陸速度である主流Mach 数0.5およびインテークが不始動状態となるMach 2.0、動圧50kPaとした。その結果、主流Mach数0.5においてエジェクタ効果により吸い込み空気量が11.9%増加することおよびランプ面静圧 が5〜10%低下していることを確認した。一方、主流Mach 2.0においては、従来システム検討に使用していた簡易推算法に比べて、6.7%空気吸い込み流量が低くなった。その理由として、インテークが不始動に陥 ることにより、ランプ面途中で大規模な剥離が生じていることを明らかにした。また不始動の剥離点の圧力上昇について前向きステップや過膨張ノズルと同様に Arensの自由干渉理論による結果とよく一致することがわかった。