表題番号:2015K-128 日付:2016/03/24
研究課題現代の企業のファイナンスとガバナンス:ステークホルダー型モデルによる理論的・実証的分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 商学部 教授 広田 真一
研究成果概要

 本研究では、現代の先進国の企業のファイナンスとガバナンスを、経済学の標準的なパラダイム(株主主権モデル)ではなく、新たなパラダイム(ステークホルダー型モデル)の見地から、理論的・実証的に考察した。

 まず、理論的な分析の結論として、株主利益最大化を目標とする標準的な株式会社が、ステークホルダーに対して十分な社会的価値を創造できなくなる可能性が示された。もう1つの理論的研究においては、企業が長期的な成長とステークホルダーの利益を犠牲にして、短期的に株価最大化を目指す可能性を考察した。実証研究としては、世界の大企業の利益率と存続可能性の国際比較を行い、その第1次の分析結果を国際会議で発表した。