表題番号:2015K-125 日付:2016/04/10
研究課題日本企業の現金保有要因の分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 商学部 教授 谷川 寧彦
研究成果概要
日本企業の現金等保有額(短期保有有価証券を含む)は、近年増加している。その要因を明らかにするため、2015年3月末で東京証券取引所に上場していた企業(銀行、証券、保険を除く)について、1999年度から2014年度まで16年分の財務データを用いたパネル分析を行った。その結果、設備投資等による投資キャッシュフロー(支出項目のため負値でその絶対値)と、事業債発行と長期借入れを合計した長期資金純調達額(償還額、返済をさしひいたもの)は、現金等保有額を増加させること、現金配当金額が大きい企業は現金等保有額も大きいこと、外国人投資家等の株式保有割合は、現金等保有額と統計的に有意な関係を持っていないことが明らかになった。