表題番号:2015K-072 日付:2016/02/26
研究課題「秘中の秘」における養生術の系譜とテクスト設定の問題
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 瀬戸 直彦
研究成果概要
 「俗語版『秘中の秘』の伝播の研究―西欧中世における養生術の系譜」という,私が代表者として携わっています科学研究費基盤研究(c)に関連して,『秘中の秘』における四季ごとの健康術と,「毒娘伝説」についての資料収集,ならびにルイ・モレリによる『大歴史辞典』の最も充実した版で本主題にかかわる記述も多数掲載している1759年版を購入することができました。このテーマについては,第11回のオック語オック文学研究学会で発表を行い,北フランスにおける14世紀の著述家ウスタシュ・デシャンの記した「疫病に罹らないための心得を説くバラッド」が,ペストの大流行という当時の世相のもとに『秘中の秘』以来の養生術の一種の集大成であるということを提示しました。