表題番号:2015K-068 日付:2016/04/05
研究課題美濃国大井荘・茜部荘における荘園構造と空間構成
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 海老澤 衷
(連携研究者) 教育・総合科学学術院 教授 高木徳郎
研究成果概要

 美濃国大井莊は、鎌倉時代の後期、永仁3(1295)に検注が行われ、条里制に基づいた詳細な史料が現存する。空間構成を考察するにあたってArc GISという地理情報ソフトを用いて分析することとした。過去の先行研究を基盤としてまず大井莊の条里メッシュを作成し、そこに名主居住地を当てはめる方法を採った。

20163月に海老澤研究室で現地調査を行ったところ、西半分には主に水門川の用水によって水田が切り開かれ、その水口は111坪に存在することがわかった。それに対して東側半分は、西側の灌漑方法とは異なり、揖斐川の支流である平野井川の柿の木分水などから灌漑されており、西側のように大井莊内で自己完結するものではないことを知り得た。