表題番号:2015K-027 日付:2016/04/13
研究課題国際化を視野に入れた包括的な租税回避否認規定についての比較法的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 法学部 教授 渡辺 徹也
研究成果概要
わが国の包括的否認規定の一種として法人税法132条の2がある。この規定の射程等を明らかにするため現行法人税法132条に関する立法の歴史および重要判例を扱い、さらに法132条の2がはじめて適用されたヤフー事件の検討も行った。

立法に関していえば、イギリスの立法による一般的濫用否認ルール(GAAR)が目を引いた。この規定の成立過程について比較検討することは、わが国における包括的否認規定のあり方を考える上で有益であった。

OECDとG20によるBEPS(Base Erosion and Profit Shifting)プロジェクトの最終報告書との関連で、来年度の日本の税制改正においてCFC税制(タックスヘイブン対策税制)が改正されることになっているため、CFC税制のあり方について検討を行った。