表題番号:2015B-517 日付:2016/03/03
研究課題ストレスに対する概日時計応答と疾患発症の相互作用解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等研究所 助教 田原 優
研究成果概要

 哺乳類の概日時計はあらゆる細胞に発現する時計遺伝子群により制御されており、生体の恒常性維持に寄与している。概日時計の乱れの例として時差ボケや夜間交代勤務が挙げられ、睡眠障害、うつ病、肥満・糖尿病などが報告されているが、概日時計の乱れが疾患発症に繋がる過程には未だ不明な点が多い。本研究では、拘束ストレスや社会的恐怖ストレスが、マウス末梢臓器の概日時計を強く変調させる事を明らかにした。その作用はストレス負荷の時刻依存的であり、視床下部-下垂体-副腎軸、及び視床下部-交感神経-副腎髄質軸を介して起こる現象であることが分かった。