表題番号:2015B-493 日付:2016/04/05
研究課題北魏墓室画像による北魏社会の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 本庄高等学院 教諭 三崎 良章
研究成果概要
 本研究は、中国山西省大同市から出土した北魏時代の墳墓の墓室壁面や棺の表面、あるいは木板に描かれた画像の内容を分析し、北魏時代の社会の実態、鮮卑と漢族やその他の少数民族との交渉の状況、さらに江南や西域等の地域との関係等を明らかにすることを目的とした。
  大同市で発掘された画像をともなう北魏時代の墳墓は概ね5世紀に築造されたものであるが、そうした画像から当該時期の北魏社会における狩猟の意味、農耕技術、雑伎・音楽の状況、宴飲・包厨や車馬出行などの墓主を中心とする人びとの日常生活、絵画技術における南朝文化の影響、垂裙黒帽などの服装やかぶり物における鮮卑族の伝統の強さ、仏教文化や西方の文物の影響等を指摘することができた。